石 鯛



【石鯛釣行第二弾 五島、福江市黄島、美漁島平バエ】
仲 間
私を除く今回のメンバー、御大の力竹氏

 前回、大雨洪水警報のなかでの釣行となり貧釣果で再挑戦を心に刻んで日程を調整しておりましたが、釣行できる日が決定した時には石鯛のシーズンも終わり、情報もあまり芳しくないものでした。
それでも平バエは石鯛の一級ポイントなのでなんとかなると思い込む某広告代理店の力竹専務、森部長、そして前回が石鯛初挑戦でまぐれの一枚をゲットし 今回もビギナーズラックを狙う当社の馬場部長、石鯛釣のベテランVW販売店の松岡常務、そして石鯛初心者の私を含む五人は長崎、大波止のフェリーターミナルに集合した。
船室では大漁が当然の様な話ばかりで賑わっていました。今回の私の目的は釣が大好きだった父の遺骨を海に散骨することで、二週間前に鮎釣りによく通った球磨川で散骨を済ませているので海でも供養をしてあげることです。

 定刻通り11時20分に福江港に到着、桟橋の横には既に瀬渡し船が待っている。早速荷物を運び乗り換える。黄島まで約30分、先月来た時はどしゃ降りの雨だったのが今日は夏日和ののどかな島の風景がとても美しい。民宿で着替えを済ませ餌のウニを積み込み美漁島を目指す。少しうねりがあるが平バエに全員上礁する。
満潮なので大きなうねりが来ると足元近くまで波が上がってくるがこれからは下げ潮なので大丈夫だろう。
少し高い岩に父が愛用していたABUのリールとロッド、ビール、花束を飾り、線香をたいて拝み、遺骨を花束に抱かせて海に帰した。釣が好きだった父のいい供養になったと思う。波間に漂う花束もいつしか潮に乗って彼方へ流れていった。

平バエ
平バエの全景、時々ウネリが押し寄せる

 さあ釣り開始だ。道具をセットしそれぞれに釣り座を構え第一投を投じる。棚を20m前後にとり当たりを待つ。しかし餌のウニをかじるのは餌取りばかりで本命の当りは無い。ここ平バエでは5人が楽に竿出し出きるし、瀬の両側は大きなサラシが出来ているのでスズキでも居そうな感じが前回来た時していたので今回はルアーを持参してきた。
石鯛の気配がしないのでサラシにルアーを投げてみた。数十投してみたがこれも当たる気配がしない。後で民宿の主人に聞いたところスズキは4月頃迄とのことだった。

 夕まずめになったので今度はクロを狙ってみた。石鯛竿から上物竿に持ち替えるとうそみたいに軽く、細く頼りない。撒き餌を撒くと水面に小魚が湧いてきた。それを避けて仕掛けを投入するが掛かるのは木葉クロばかりである。撒き餌を明日にとっておき、また石鯛竿をしばらく握るが午後7時の納竿の時を迎えた。今日は全員ボーズである。明日に期待を込め宿に入る。
民宿で風呂に入りさっぱりしたところで、おかみさん自慢の手料理の夕食である。この黄島近海で獲れた海の幸が食卓に並んで、ここの主人(お寺の住職、石鯛釣の名人)と釣り談義をしながらの楽しいひとときである。馬場君は丼飯を何杯もお替わりしている。酒も少しはいり、明日は4時出港の予定なので早めに布団に入ることにした。私と松岡さんと馬場君が同じ部屋で川の字になって寝る。

 昼の疲れからかすぐに寝入ってしまった。しかし隣に寝ていた松岡さんがトイレに行ったので目が覚め、時計を見ると12時を少し回った頃、しばらくしても松岡さんが帰ってこない。気になったのでトイレに行ってみると、彼は食堂の長椅子の上で寝ていた。
馬場君の鼾がすごくて寝られないのだ。それに私の鼾のせいもあったのかと思う。馬場君の鼾が食堂まで響いている。腹が立ったので枕を投げつけても鼾は止まない。
「グォー ヒュッ ガォー ヒュッ」と肥満体独特のとても気になる鼾だ。 眠いけど寝られない、この苛立ちを鎮めて寝る努力したが、寝たような寝ないような時間を過ごし3時を迎えた。

馬 場
馬場君、様にならない石鯛釣り初心者

 住職が煎れてくれたおいしいコーヒーとパンの朝食を摂り、準備にかかる。なんとなく空模様が怪しい。今回雨具を持ってきていなかったので傘を借りていくことにした。
港に行くとまだ船頭が来ていない。我々の方が早かったのだ。しばらくして船頭到着。予定通り4時出港し、平バエを目指す。今にも雨が降りそうな空模様だ。暗い空に、更に厚い雲が低く垂れこめている。

 昨日と同じ平バエに上礁する。昨日よりウネリが大きいみたいだ。荷物を整理していると雨が落ちてきた。みんなは雨具を着用するが私は傘をさす。時々大きなウネリが足元まで押し寄せてくるので荷物を流されない様にロープを通してハーケンで固定する。雨は本降りとなり目の前にある黄島の灯台の灯かりも見えなくなる。夜明けまであと一時間くらいあるので付け餌のウニのトゲをライトの灯かりで照らしながら鋏で切る作業を雨の中、馬場君と力竹さんがやっている。私はいつ大波が来るか不安で 気になり、海の方を注意して見張りをしていた。

 長い時間が過ぎてやっと明るくなってきた。それでも雨は更に激しく降っている。手元照明がいらなくなったので仕掛けを作る。傘をさしたままの第一投。竿受けにセットする。雷も時々鳴っているのでカーボン製の竿を持つ気がしない。傘の中からじっと穂先をみつめる。穂先を揺らすのは餌取りばかりで石鯛特有の締め込むような当たりは無い。6時半頃やっと雨が小降りになって7時には止んだ。今が最干潮でこれから上げ潮になり期待がもてる時合だ。