石 鯛



【石鯛釣行第二弾 続き】
仲 間
今回わたしの目的は父の供養

 何度もなんどもウニを付け替えては投入の繰り返しで、毎回餌取りがウニをかじって、穂先に反応がないのにウニが無くなっている。しかしみんな熱心に期待を込めて飽きること無く続けている。が、次第に集中力が緩慢となり最初に力竹さんが後ろの比較的平らな所に横になり休憩モード。私もクロ釣りに作戦変更。撒き餌を入れても昨日みたいに雑魚がいない。浮木が少し沈んだまま動かない。合わせてみると良く引く。1号の竿が美しく弧を描いている。寄せてみると大きな馬面カワハギだ。玉網を用意していなかったのでウネリに乗せてあげようとしたけどハリス切れでリリース。
馬場君に玉網のいるぞ、と言ったら早速組んで持ってきてくれた。それから数投目に勢いよく浮木が入った。

 久しぶりの手応えあるクロの引きに思わず笑みがこぼれる。思えば3月の初めに肥前鳥島で釣って以来の久々の感触だ。大事にゆっくり寄せると瀬際に来て再度締め込むクロ独特の引きを充分楽しみ、玉網を入れ掬い上げる。キロにはちょっと足りないがいい型のクロだ。それから足の裏サイズを数枚追加して再度石鯛釣りに切り替える。

 10時半頃、真ん中で竿を出していた松岡さんに一気に締め込む大きな当たりが来た。
必死になって竿を立てようとするがなかなか立たない強烈な引きだ。全体重をかけて竿を起こしたがリールが巻けない。森さんと馬場君が両脇でサポートしやっと魚が少しづつ浮いてきた。石鯛だったら5キロは軽く越えている、と後ろで力竹さんがうらやましそうに講釈を放れている。やり取り数分、やっとのことで浮いてきた魚は見事に美しい青色をしたブダイだった。
残念がる松岡さん、内心ホッとしている他の面々。今日最初の獲物を前に記念撮影をしたが松岡さんに笑顔はなかった。私が持っていたABUのスケール計ると6キロを振り切ってしまった。宿に帰り計量したら8キロだった。

Matsuoka
2日間で唯一のファイト。「もっと腰を落として!!

 潮も大分満ちてきて、ウネリが我々の足元まで来るようになってきたので船を呼ぶことにした。安全第一である。早々に平バエを後にして黄島に帰ってきた。風呂で汗を流し、まだ昼前なので3時半の定期船の時間までどうしようかと思案する。幸い撒き餌が残っていたので私は桟橋で釣りをすることにする。民宿でカレーの昼食をいただき、桟橋へ馬場君と出かけた。近くで近所の子供たちが3人ばかり海水浴をしている。
その中の子に話を聞くと、この島にある黄島小中学校の生徒だそうだ。中学校2年と3年に一人づつ、小学校6年に一人、合計3人の生徒数で、先生は何人おらすと、と聞くと10人と答が帰ってきた。人口70人の島でその内10人が先生なのだ。来年には廃校になる予定で、そしたら3年の子と10人の先生が島を去るので来年は人口59人になる計算である。



Mori
今回は森さんも当たり無し、遠景は黄島

 桟橋でしばらく釣りをする。水面近くには無数のきれいな色をした小魚がいるがその下には型のいいクロが見えている。馬場君がクロを掛ける。結構な引きで大きく竿が曲がっている。あわてて私が近くに繋いである漁船から玉網を借りてきて掬ってあげる。足の裏よりすこし大きなオナガグロだ。2時間くらいでお土産になる位の数のクロを馬場君が釣り、宿に戻り帰り支度をする。ここに通っている定期船は素晴らしく立派な高速船である。冷暖房完備の新造船だ。途中、赤島(人口10人位)に寄り、福江港まで約30分で着く。お客は我々以外に1人だけ、先月来た時もたしかそうだった。
学校、定期船、港湾整備にしても、教育制度、離島振興法など莫大な税金が投入されている現場を見た思いがした今回の釣行であった。ちなみに一日二往復しているこの定期船の運賃は黄島から福江まで片道640円です。







Mori

今回のメンバー、ホテル黄島のダイニングルームにて


99アングラーズ 円田 昭