
【1998年釣り納め】
釣り納めは江の島に行くことにしていたが、前日に健栄丸より北西の風が強くうねりがあるので船を出せないとの連絡が入り、急拠他の釣り場を電話あちこちであたる。瀬渡し業者のレインボー、バラモンなどの五島行きはすでに予約で満杯の状態だ。平戸、宮の浦の前田渡船に電話をしてみると「最近、クロの喰いが上向いてきたよ」と良い返事が返ってきたので朝6時に行きますから宜しくと予約を入れる。メンバーは会社の仲間で馬場君、最近クロ釣りにはまってきた押(おさえ)君、それに私の3人で行くことにする。鶴君は宮の浦はいい思いをしたことがないと断ってきた。
朝の4時に馬場君が押君と私の自宅に迎えに来た。宮の浦迄朝のこの時間でも1時間40分はかかる。なんせ平戸島の最南端の港で、今年4回目の釣行だが、3月のがまかつ杯チヌ釣り大会、5月のマルキュウクロ釣り大会、10月のダイワグレマスターズと3回とも魚らしい魚は釣っていない。今回こそという気持ちで馬場君のボンゴフレンディに釣り道具を積み込み出発する。
6時前に前田釣りセンター到着、ここでカップ麺の朝食を済ませ、朝まずめに間に合うようにまだ暗い中を出港する。
前田さんの船は先月進水したばかりの新船でペンキの匂いも残っている薄いブルーのスマートな船だ。北風が強いので風裏になる志々岐崎の方へ向かう。ところがここには10メートル位の間隔で釣り人がすでに陣取っている。入り込む余地はない。しかたなくUターンして高島、尾上島へ行ってみる。ここも釣り人だらけだ。北上して中ノ島、頭ケ島、釣りが出来る磯にはすべて釣り人が占領している。よくもこんなに釣り人がいるものだ。ほとんどが福岡方面からの釣り客だそうだ。やっと頭ケ島が正面に見える平戸島の地磯に上がることができた。あまり釣れそうな所ではないが仕方がない。しばらくすると他の渡船業者も私達の両側にお客を降ろしていった。もう他に釣りが出来る空いている磯が無いのだろう。
とりあえず朝まずめの一発に期待しながら準備をする。ここは溶岩質の磯で滑りにくいのはいいのだが、凸凹でつまづき易いので移動には注意が必要だ。今日の潮は4時満潮なのでここでは下潮を釣ることになる。荷物を高い所へまとめ夜明けを待つ。今日の仕掛けは、竿リョウビ磯リミテッド1−53、リール2500LB、道糸2号、ハリス1.7号と、ここ宮の浦では最高1キロ位までを想定して仕掛けを作る。それ以上(滅多にあることではないが)が掛かった時は、その場の磯の状況と腕次第である。
空が白み始め浮きがやっと確認そうなので撒餌を撒き、釣り始める。潮は正面から当たってくる私の一番嫌いな状態だ。いくら遠投してもすぐに手前に寄せてくる。撒餌には小魚が黒い固まりとなって群れている。クロの気配は全く感じられない。期待外れのむなしい時間が過ぎていく。しかし水面下には必ずクロはいる、そう確信しているのでまるで気に入った女を口説くが如く、あの手この手でを駆使して攻めるが相手の反応は全く冷たい。
今日は魚より釣り人の方が多いので瀬替わりしようにも代わる磯が無い。でも1時頃には福岡あたりから来た連中は帰る時間なので見回りの船が来るのをただひたすら待つことにした。昼過ぎやっと前田さんが来てくれ尾上島の南に瀬替わりする。先客に釣果を尋ねると全くダメとのむなしい返事が返ってきた。ここ数日の冷え込みで水温が下がったのが喰わない原因ではないかと分析するが、せめて僕にだけは喰ってくれと撒餌をしながら竿を振るが、時折竿を軽くしならせるのはかわはぎやベラなどの餌取りばかり。
一日中腱鞘炎になるくらいせっせと撒餌をし、竿を振った労の甲斐もなくクーラーの中は空っぽで今年の釣り納めを終えることになりました。それにしても尾上島や平戸の磯には釣り人が残していったゴミの多さには閉口します。最後は3人でゴミ拾いをして回収の船を待ちました。
"釣れないから面白い。釣れないから工夫があり、釣れないからまた行く。"
帰りの車中で次の釣行は5日に五島で初釣りが決定しました。

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