鶴亀



【男女群島大清掃 「鶴亀騒動」 続き】

バラモン
清掃活動を終え上の赤瀬に集まった船

 5時ごろ目が醒める、船上にはあちこちビールの空缶が転がっている。それを片づけていると操舵室から船長が「円田さん、今日は早めに引き上ぐっけん釣りばするなら今からよかよ」と声をかけていただいた。すぐに鶴君を起こしどうするか相談をする。船尾では松永さんが朝食の準備をしておられ、いい匂いが漂ってくる。朝飯を食ってから行こう、爽やかな朝の潮風を受けながら、船上で食べるご飯、味噌汁の美味さは、これまた言うこと無し!
今朝は少し風が出てきたようだ。北東の風なので島の西側で釣りをすることにする。

 花栗島の西にあるヤスナガという磯に上げていただく。ここも冬場にはめったに上がれない名磯だ。我々を降ろしたばらもんは、今日の掃除の割り当て場所へ去っていく。九時には回収に来るだろうから約3時間の釣りだ。
足元へ撒き餌を撒くと昨日にも増して餌取りが多い、 まるで養殖場のいけすみたいにバシャバシャと餌を食っている。手前に撒き餌を入れ、その先に仕掛けを入れると、浮木が水面に落ちる音に反応して浮木の周りに集まってくる。その餌取りの集団の中にもクロが混じっており、なんとかそれを釣ろうとするが、掛かってくるのはイスズミばかりである。お手上げ状態である。

 沖の潮が動き出した様なので、仕掛けを遠投できるものに替え、浮木止めをはずし深い棚を狙ってみることにした。
30メートル位遠投すると餌取り達もいないようで、ゆっくりと左の女島方向へ浮木が流れていく。竿二本位入ったかなと思った時、浮木が水面から消えた、合わせを入れると元気のいい引きで竿を曲げる。
 今日の仕掛けはがまかつの一・七五号の竿にハリスは二号だ、あまり無理は出来ない。左右に走るので多分ヒラスた゛、鶴君に玉網を用意してもらう、磯際に来てもなかなか玉網に入らない、右に行ったり、左に行ったり、潜ったりして元気がいい、 「なんばしょっとか、一発で掬え」と鶴君に文句を言いながらもヒラスの引きを楽しむ、昨日のやつより一回り大きなヒラスだ。いい土産になった。もう一匹と思い再度投入する。
 

ごみ
集められた釣り糸などのゴミ、トラック1台分はある

 浮木がいい感じて潮に乗って行く、浮木が見ずらくなるくらいのところで入った、糸ふけをとり合わせをいれる、重く動かない、「また亀かな」と一瞬思ったが、亀ほど重くない、磯際にきて強烈に突っ込む、オナガだ! これも昨日のよりでかい。また鶴君に玉網を持ってきてもらい今度は一発で掬ってもらった。彼も玉網の扱いがだいぶ上手くなってきた。 50センチ近くある男女サイズのオナガだ。 さあこれから、というところで時間切れとなりばらもんが回収に来た。荷物をまとめ船に乗り移る。

 船上には僕等が釣りをしている間に清掃回収した、釣り糸やゴミが積み上げられていた。これから男女群島の一番北にある上の赤瀬に各船が回収したゴミを持ち寄り、焼却するそうだ。集められた釣り糸だけでも軽トラック1台分あり、その他のゴミは約3トンもあった。

 今回の清掃活動は「男女群島僚船会」に所属する7隻の瀬渡し船と約100人がボランティアで参加した。
磯の上のゴミは見えるので気が付いたら普段から掃除するように心掛けていますが、見えない海の中にこんなにゴミがあるとは信じられませんでした。ビニール袋は亀が食べて死んだり、磯に捨てられた釣り糸には海鳥が足にからませ死ぬことがあるそうです。

ゴミは必ず持ち帰りましょう!

 私たちが受け継いだこの素晴らしい自然の財産を、次の世代に引き継がなければならないと強く思います。釣り人の一層のマナー向上を願って止みません。


円田 昭

後方の小さな岩が丸太瀬、12月に鶴君が海に転落した所

 

99アングラーズ 円田 昭